宮本武蔵の書いた『兵法35か条』のゆるい現代語訳です。今回は第11条と第12条です。
第11条 刀の軌道
刀を振るとき、刀がどんな軌道をとるのか分かっていないと、思うように振れません。
刀と小刀はちがいます。
刀は、小刀みたいにちょちょいと手軽に振るわけにはいきません。
刀を振るときは、「重いものを振るんだ!」という気持ちで、静かに振るといいですよ。
刀の軌道が相手にあたるように、よく練習してみてくださいね。
第12条 打つと当たる
「打つ」と「当たる」はちがいます。
「打つ」とは、ここを斬るぞ!と狙いをさだめて斬ることです。
「当たる」とは、とくに狙いをさだめず、どこでもいいので斬ってみることです。
「当たる」の場合は…
刀が相手のからだにぶつかってもOK。
相手の刀にぶつかってもOK。
もっと言えば、どこにもぶつからなくてもOKです。
それが「当たる」です。
「当たる」とは、つぎに狙いをさだめて「打つ」ための前段階と考えてもいいですね。