宮本武蔵の『五輪書』はもともと、武士が戦いで勝つための本です。
武士にとって、するべきたった一つのことは「勝つ」ことでした。
ぼくらには「勝つ」より大切なことがある
ぼくらは武士ではありません。
ぼくらには「勝つ」以外に大切なことがあります。
ぼくはのんびりした人間なので、争い勝つために『五輪書』を読んだことはありません。
人生でするべきたった一つのこと
ぼくの誕生日は、冬です。
窓の外に、やわらかい冬を感じながら、読みたい本があります。
涙があふれてきます。ずっと大事にしたい本です。
生きられなかった命たちの声
※ここから本の内容についてネタバレがあります。
m(_ _)m ぺこり
では。
失礼して。
ネタバレを…。
この本は、今を生きるぼくらへのメッセージです。
生きたくても生きられなかった無数の命たちの、あたたかいメッセージ。
彼らがぼくらに願うことは、たった一つ。
彼らが経験できなかった空を、風を、花を、波の音を、星の輝きを、そして世界を
楽しむこと。
本を読みながら、涙があふれてきました。はじめは、この本のあたたかさに。それから、この本をプレゼントしてくれる人の、心のあたたかさに。
この世界を楽しむために
『五輪書』はいろいろな読み方ができます。
「勝つ」ために、読むこともできます。
毎日を楽しむために、読むこともできます。
ぼくらのするべきたった一つのことが、人生を楽しむことであるなら…
この日々を味わい尽くすために『五輪書』を開いてみたいなと思います。