260年以上も秘伝だった『五輪書』をぼくらは今読んでいる

あーりーです。

宮本武蔵の『五輪書』は、むかし秘伝だったそうです。

秘伝の書。

たまに歴史モノの小説やドラマに出てくる言葉ですよね。

選ばれた人たちしか手にできないというアレです。

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秘伝とされた『五輪書』

『五輪書』を書いた武蔵本人は、『五輪書』を秘伝にするつもりはなかったそうです。

武蔵の死後、『五輪書』は弟子たちによって秘伝の書とされました。

NHKのテキスト『宮本武蔵 『五輪書』 2016年5月 (100分 de 名著)』によると…

『五輪書』は、弟子たちによって

五巻に分けられ、免許の代わりに順番に授与されるようになって、流派の中だけで、秘伝として受け継がれていた

といいます。

今は誰でも読める

その秘伝の書が、今みたいに誰にでも読めるようになったのは、明治維新のあとだそうです。

宮本武蔵 『五輪書』 2016年5月 (100分 de 名著)』には、次のように書かれています。

熊本の武蔵顕彰会が、二百六十年余りも秘伝書となっていた『五輪書』を初めて刊行

260年以上も秘伝の書として受け継がれてきたものを、ぼくらは今読んでいるんですね。

なんかスゴイです。

一流の戦士は何を考えて戦っていたのか

『五輪書』を読んでいつも思うのが、戦士の頭の中がこれほどハッキリと書き残されているのは、貴重だっていうことです。

歴史上の人物を見てみると…

政治家や思想家や作家は、自分の考えを書いた本をけっこう残しています。

それに比べると、戦士はあまりそういう本を残していないと思うんです。

ぼくらは、歴史上の政治家とか思想家の書いた本を読むことで、

なるほど~。この人はこういう考えで仕事をしてたのか。このへんが他人と違っていたから、歴史上で目立ってるのか~!

と知ることができます。

でも、戦士とか兵士の場合って、それを知るのが難しいんですよね。

考えが書き残されていないから。

その人の頭の中にあったものが、文字として伝えられていないんです。

歴史に名を残した一流の戦士が、なぜ一流たりえたのか。

ほかの戦士と何が違ったのか。

そういうことが書き残されている本が少ない。(政治家や思想家、作家に比べると、少ない)

宮本武蔵の『五輪書』は、戦士の頭の中が覗ける、数少ない本のひとつです。

しかも、かつては秘伝だった。

それをぼくらは今、書店でいつでも手にすることができる。

すごいことですよね。

この本はむかし、秘伝の書だった。

そう思って『五輪書』を手に取ると、不思議なロマンを感じます。

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