風の巻(2)
強さとやさしさ
刀を振るとき…
力ずくで斬ろうとしても
うまくいきません。
荒々しいだけでは、
勝てないのです。
それなら、
やさしく斬ればいいのでしょうか。
それもちょっと違います。
実際の戦いでは、
強く斬ればいいわけでも、
やさしく斬ればいいわけでもありません。
では、どう斬ればいいのか。
ずばり、
「勝てるように斬る」
これです。
強く斬ること、やさしく斬ることが
大切なのではありません。
「勝つこと」が本来の目的です。
いつでも本来の目的を
見失わないようにしたいものです。
***
うまくいくには、うまくいくだけの道理があります。
無理をしたからといって、うまくいくわけではありません。
***
自分は強くあるべきだ…
自分はやさしくあるべきだ…
そんなふうに感じることが
あるかもしれません。
そんなときは、
なぜそう思うのかを
感じてみてください。
強くあることが
目的ではないはずです。
やさしくあることが
目的ではないはずです。
強い自分になることで、
やさしい自分になることで、
本当に手に入れたいものがあるはずです。