宮本武蔵『五輪書』水の巻(19~20)のゆるい現代語訳です。
石火の当たり、紅葉の打ち
今回は「石火の当たり」と「紅葉の打ち」をご紹介しますね。
「石火の当たり」
相手と密着しているときは、
刀を少しも動かせないので、
十分な構えがとれませんよね。
そんなときは、刀を少しも上げず、
そのまま強く打ち込みます。
これが「石火の当たり」です。
足のパワー、身体のパワー、手のパワーを
一気に使って打ち込むのです。
「紅葉の打ち」
相手の刀を叩き落とすことを
「紅葉の打ち」といいます。
やり方は、こうです。
相手が構えているとき、
その刀を強く打ちます。
そして、粘りつくような気持ちで
刀の先端を下げていけば、
相手は刀を手放してしまうものなのです。
これをちゃんと練習すれば、
相手の刀を落とすのは簡単ですよ。