宮本武蔵『五輪書』水の巻(22)のゆるい現代語訳です。
「狙い」か「まぐれ」か
「打つ」と「当たる」は違います。
「打つ」とは、狙って斬ることです。
「当たる」とは、たまたま刀が相手に触れることです。
相手の手でも足でも、とりあえずどこかに刀が触れることが「当たる」です。
「当たる」は、どんなに強力な一撃だったとしても、偶然です。
でも、偶然が悪いわけではありません。
偶然だっていいじゃありませんか。
それがつぎの意図的な一撃のきっかけになれば、それでいいのです。