宮本武蔵『五輪書』水の巻(24)のゆるい現代語訳です。
寄り添って離れない
相手にぴったりと寄り添って離れないこと。
これを「漆膠(しっこう)の身」といいます。
漆(うるし)や膠(にかわ)でくっつけたような状態です。
頭をくっつけ、体をくっつけ、足をくっつけ、密着します。
たいていの場合、
顔や足は素早くくっつけることができても、
体はつい離れてしまいがちです。
それでは中途半端です。
くっつくからには、
全身全霊でぴったりと寄り添い、
少しの隙間もないように心がけます。