宮本武蔵の『五輪書』水の巻(33)のゆるい現代語訳です。
大勢を相手にするとき(多敵の位)
大勢を相手にするときは、
「囲まれた!」と思ってはいけません。
「自分が主導権を握って、大勢を追い回している」
というくらいの気持ちでいると良いですよ。
その上で、
だれが先に攻撃をしかけてくるか見極め、
優先順位をつけて戦います。
待つのはよくありません。
相手の出方を待っていると、
ペースを奪われます。
次々と動いてください。
コツは、相手を一列に重ねるようにして
追い回すことです。
相手が一列に重なれば、
実質、1対1の戦いになります。
また、
敵がたくさんいる手ごわいところを
むやみに攻めると効率が悪いです。
相手のようすを見ながら、
崩しやすいところを見つけ、
勝機をつかんでください。
こうすることで、
一人を相手にするときも、
10人~20人を相手にするときも、
同じように勝つことができます。