宮本武蔵の『五輪書』地の巻(2)の現代語訳です。
武士と大工さん
武士のリーダーと、大工のリーダーは似ています。
大工は家をたてるとき、木を使いますよね。
木の材質や形を考えて、ふさわしい場所にふさわしい材料をつかいます。
また大工のリーダーは、人を使うときに、大工ひとり一人の技量をみきわめて、それぞれにあった場所を担当させます。
武士もおなじです。
武士のリーダーも、大工のリーダーも、つぎのことが大切です。
・仕事がはやいこと。
・手際がいいこと。
・気をゆるめないこと。
・状況をみて何事も使いどころを知っていること。
・人の気持ちの上下をわかっていること。
・やる気を引き出すこと。
・出来ることと出来ないことをわきまえていること。
合戦で勝つためにも、こうしたことは重要です。