今回は「風の巻」の最後に載っている「あとがき」の現代語訳です。
風の巻(あとがき)
宮本武蔵です。
この風の巻では、9か条にわけて他流のことを書いてきました。
それぞれの流派の内容は、人のとらえ方や考え方によって変わってきますから、どの流派がどうだとか、実名を出すのは止めておきました。
ほかの流派を見ると、刀の長さにこだわる流派だったり、短い刀で勝とうとする流派だったり、力強さにこだわる流派だったりと…
どれも片寄った考え方です。
わたしの流派では、そのようなことがないようにしています。
もったいぶった奥義もありません。
これが絶対オススメという、決まった構えもありません。
心を込めて、体で覚える。それだけです。