宮本武蔵の『五輪書』は、兵法について書かれた本です。読み方によっては、兵法に限らず、いろいろな場面にあてはまります。いまではビジネス書としても読まれています。
ぼくが『五輪書』を読んで感じるのは、人と人とのコミュニケーションにもよくあてはまるということです。
ぼくは講師の仕事をさせていただいています。たくさんの人の前で話す機会が多いです。
『五輪書』には、人前で話すときに緊張しすぎないためのヒントが隠されています。
きょうはそれを3つご紹介したいと思います。
1、平常心ではない自分を受け入れる
武蔵は戦うときの心について、こう書いています。
「つねの心に変わることなかれ」
つまり「平常心でのぞめ」ということです。
でも、それができれば苦労しません。
できないから困るんですよね。
では、どうすればいいか。
まず平常心ではない自分の状態を
受け入れることではないでしょうか。
「あぁ、自分は緊張している」
「自分は平常心ではない」
それを自分でまず受け入れること。
武蔵の試合を見ると、よくわかります。
武蔵は敵の平常心を崩す名人でした。
敵は平常心を失った自分自身を認めようとせず、
ますます平常心を失って、武蔵に敗れました。
それなら、まずは
平常心を失っている自分を素直に認めることが
大切なんじゃないかと思うんです。
2、ドキドキするのはいいこと
武蔵は戦いのときの心の持ちようについて、こうも言っています。
「心を静かにゆるがせること」
どっしりと落ち着いて、
微動だにしない心がいいのではなく、
静かにゆらぐくらいの心がいいんですね。
心がドキドキするのは、
いろいろなことに対応しようとしている証拠です。
ベストを尽くそうとしている証拠です。
3、一人に話すつもりで
武蔵は戦い方についてこう言っています。
「一人を相手にするのも、万人を相手にするのも同じ」
たくさんの人の前で話すときは、
まるで一人を相手に話している気持ちで話す。
一人が相手なら、気持ちも楽になりますよね。
以上。
ぼくが『五輪書』から感じた、人前で話すときのヒントです。
少しでもみなさんのお役に立てばと思い、ブログにまとめてみました。
いつもブログを読んでくれてありがとうございます。